授業記録:歴史入門 産業革命
産業革命がすべてを変えた!
本日は「歴史入門 産業革命」を開催しました。
産業革命とは18世紀半ばから19世紀にかけてイギリスで起こった変革。
簡単にいえば、産業の革命です。
って、それじゃ納得いただけないですよね(笑)
産業革命の大発明の一つは、蒸気機関です。
蒸気機関の誕生によって、
蒸気機関車や蒸気船が発明され、
人の移動や物資の輸送が簡単に、安く行えるようになりました。
また、蒸気機関の仕組みを使って、
機械が自動で動くようになったんです。
もう人間が面倒な仕事をしなくても良くなったんです。
それに同じものを大量にできるようになりました。
圧倒的な光と、圧倒的な闇
面倒な仕事はなくなった。
同じものが大量に作れるようになった。
これだけ聞けば、産業革命の光の面が強調されます。
しかし、その後はどうなるでしょう。
面倒な仕事はなくなった。
→雇用が減る。失業率が増える
同じものが大量に作れるようになった。
→売らなくてはいけなくなった。企業は買わせるために奮闘した。
イギリスは大きい国ではありません。人口も多くはないです。
でも、彼らはインドという植民地を持っていました。
そう、インドの人々にイギリス製の商品を大量に買わせたんです。
そして、インドの人々に自分の商品を作らせることも辞めさせました。
そう、光には必ず影が生まれるのです。
それでも、産業革命には意義があった
産業革命は、労働問題、環境破壊、人権無視を引き起こした、
といっても間違いではありません。
しかし、それでも僕は産業革命には意義があったと言いたいのです。
次のスライドは、人口のグラフです。
見て驚くのは、産業革命の時代まで人口はほぼ横ばいだったのです。
なぜかといえば、人口が一時的に増えても、
食糧が追いつかず、結果的に人口は元に戻るのでした。
「最近人口増えて、食料が足りないな」
「じゃあ、子作りを減らそう」
12,000年以上、人々はこういう考え方をしてきたのです。
ところが、産業革命の時代から人はこう考えます。
「最近人口増えて、食料が足りないな」
「じゃあ、食料を増やす方法を考えよう」
産業革命は、蒸気機関ばかりにスポットライトがあたってしまいますが、
実はその裏で農業革命も起きていました。
蒸気機関車や蒸気船などで輸送コストが下がったのも一因です。
大事なのは、
12,000年間、人類は「このままでいいじゃないか」と考えてきたのです。
しかし、産業革命を機に「もっといい方法があるんじゃないか」と考えるようになったのです。
この考え方の変化が、私たちの暮らしに恩恵を与えたのは間違いありません。
スマートフォンやパソコンに囲まれた便利な生活ができているのも、
産業革命時代に生まれた「もっといい方法があるんじゃないか」という考え方のおかげなんです。
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