教養を使って旅をする

さっそくですが、来年早々の冬旅の行先を決めました。
行先は南スペイン、そしてモロッコです。

ベトナムの長期休暇「テト」

わたくし、ベトナム在住中の16年間、
テト休暇(中華圏では「旧正月」)には長期の旅行を楽しんでいました。
今では大手ショッピングセンターもでき、
この期間も営業しているところもありますが、
ベトナム人のほとんどが各々家族と過ごすため田舎へ帰省。
都会の喧噪が機能を停止し、街が静かになる瞬間。

祭日日数が10日しかないベトナム。
わたくしのような在住外国人も旅の予定を立てる時期です。
若者たちは興味をもつ世界各国へ、家族は秘境ビーチリゾートへと、
巷の話題はテト旅色一色になります。

過去の教養のテーマ旅

私も在住中は10日間ほどのお休みを使い世界をめぐり、
西ヨーロッパから中央ー東ヨーロッパ、そして北欧と旅をしてきました。
昨年は、
「ハンザ同盟とフランドル美術を巡る旅」をテーマに
ベルギー、オランダを地横断。

その前は、
「ハプスブルク家を巡る旅」をテーマに
ウィーン、ブタペスト、プラハを回り、

その前は
「オスマン帝国を知る旅」として、
西トルコから中央アナトリアまでを旅しました。

そして来年2025年の旅のテーマを、

『「レコンキスタの足跡」と「アフリカオリエンタル」を感じる旅』

に決めました。
スペインのマドリードからコルドバを抜け
南アンダルシアのセビリヤへ。
そこからバスで南下しタリファの港から、
船でジブラルタル海峡を渡りモロッコのタンジェに。
フェスからマラケシュまで
サハラ砂漠でキャンプをして、
マドリードで最後の1泊の旅。

決めたのは11月の中旬。
なのに、そこから先が一番モチベーションの上がらないところ。
一人旅の個人旅行は
旅の予定を組むのが大変なんです。

そして今日、
ようやくチケット取りました。

イスラムを知る

中々なじみのないイスラム文化、
授業でもイスラム教の概要を学ぶのですが、
仏教とキリスト教しかイメージが浮かばないのが日本人。
イスラム教の世界と言えば、湾岸戦争やら911やらと、
日本にはムスリムが数ないことも相まってイメージがあまり良くない。

イスラム教を学んでみても
戒律の厳しさからそのイメージを払拭するのが難しく、
それが、
どっぷりとイスラム圏に浸かってみると、
これがまた心地よいのである。
多様性を受け入れてきた文化もあり、
雑多なことが当たり前。
街を違和感なく歩くことができる。
いや、むしろ安心感すら覚え居心地の良さすら感じる。

イスラム教は、「知る」よりも「感じろ」。
「習う」より、「慣れろ」の世界。

小アジアと言われたオリエンタルの世界。
西と東をシルクロードでつないだ国々には様々な人種が行きかい、
憩い、共存し、尊重し合うオリエンタルな文化を形成した世界。
それが、イスラム教の世界なんです。

旅の事前学習

モロッコの旅のその事前学習として、
この週末、
3時間もの大作「アラビアのロレンス」を鑑賞しました。
歴史もよくわからず、
年齢的に集中力が欠けるお年頃、
3時間を3分割して観る始末。
でも、ムスリムの文化が良く描かれた映画だった。
これ、意識しないと読み取れない、
教養なければ「なるほどねー」とは思えない、
そんな映画でした。

旅支度はこれから。
東京都同じ気候のマドリードから赤道近くのアフリカ大陸へ。
荷物や体調は大丈夫?
なんて心配はしていない。

一人旅も慣れ、

なんとかなるさ~
死ぬことはないさ~

と航空券だけとってのんびり構えている。

※好きなポッドキャストでモロッコ旅を話していました。
耳だけ動かしたいときにどうぞ(冒頭の30分ほど)。
https://rebuild.fm/396/

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