教養ってやつは・・・

教養ってやつは・・・なんて
少し乱暴なタイトルになりましたが、
教養って身に着くとものすごく世界が開けるものです。

今時な言い方では

「解像度が上がる」

というらしいですね。

とはいえ、
私の社会人生活はWindows95とともにありますので、
「解像度が上がる」の意味はちゃんと理解しております。

古典教養大学のレポートシステム

さて、わたくしこの古典教養大学に入学し、
まず決めたことが一つありました。

「授業後にはレポートを提出する」

この古典教養大学にはレポートシステムがあり、
授業後1週間以内にレポートを提出すると、
学長からの採点とコメントがもらえます。

教養ゼロのわたくし、
まずは「なんでもいいからレポートを出す。」
これを自分に課し授業に臨んでおりました。

このレポートシステムその名は、
「100文字レポート」。
始めたばかりのわたくし、
この100文字にとらわれ100字にまとめる努力をしていたのですが、
蓋を開けてみたら100文字で提出する人なんていません。
文字数気にせずガンガン書いている。

2時間の授業を100文字なんて無理です。

学長に文句言うのも筋違いな気がして、
数回の100文字レポートを提出した後、
ビジネス風にA4/1枚の分量に納めようと心に決めました。

採点はあくまでも学長の好みに寄り添っているかどうか。
なので、100点だった時の攻略感は半端なかったですね。
これって、ビジネスではマーケティングにも通ずるもので、
相手(ターゲット)を理解(分析)し、戦略を立て実行する。
それ、そのものでした。

美術ゼミ

授業後のレポートによるアウトプットでどんどん私の教養は高まっていきます。
(とはいっても、自己比較、自己満足。それでいいんです。)
そんな自分をさらに高めるために更なる課題を課しました。

「ゼミ活動に参加する」

そう、この古典教養大学のシステムにはもう一つ、
「ゼミ活動」というものがあります。
このゼミ活動は、「読書ゼミ」と「美術ゼミ」の2種類。
古典の教養に関する読書、
または美術に関するものを月1回発表するというものです。

レポート提出1年続けたあと、
先にお伝えした通り「美術ゼミ」に参加を決めました。
なぜなら、

趣味:美術館巡り

なんて書きながらも、
いわゆる特別展だけ、有名どころだけ、行くことに意味がある。
の典型的エセ教養人。
これを克服せねばと決めたのが美術ゼミでした。

・・・在籍3年、その後・・・

これがまた教養が深まると美術の知識も入りやすくなる。
美術って、歴史との関連性なくては語れなくて、
そこの宗教観とかも理解できると絵の見え方が変わってくるんですね。

最近発行された日本語版の美術本、

美術の物語(THE STORY OF ARTS)

こんな厚さ6センチ(ページ数じゃないところが非教養人)程の、
国語辞典みたいな本が読めるところまでたどり着きました。

すごいですね、本当にすごい。
今日は「第17章 新しい知の波及-ドイツとネーデルランド16世紀初頭」、
ここを読んだのですが、まぁ、面白い。

「クラーナハとマルティン・ルターは交流があった」

とか、

「デューラーはギルドの厳しい身分秩序とイタリアの自由さの違いを感じていただろう」
(ギルド=経済組織、当時は画家(工房)もギルドの一つとなっていた。)
※これについては旅行編で詳しく書こうと思います。

などなど、

昔の自分だったら絶対につまらない(わからない)文章が
面白いと感じられるようになっていて、
その変化が自分の中での大きな驚きでした。

美術検定

と、調子に乗って、この週末美術検定を受けました。

決めたのは今年9月。
3ヵ月ほどの勉強期間も何もせず、
自分の感とセンスに任せとけば何とかなるだろう程度の心構え。

古典教養大学の授業で得た知識と、
山田五郎の「大人の教養」で得た知識と、
旅で巡った世界各国の美術館での知識、
それだけで十分だろうと思っていたわたくし、
しかし、見事に不合格(ちーん・・・)

できるできると思い努力をしない人間。
そんな人に明るい未来はありません。
やはり、教養というものは知識として詰め込まなければならない時もあります。
当然努力も必要です。

初心忘れるべからず

小学生並みの格言を思い出した、
夏の日差しの立冬過ぎの11月17日。

(つづく)

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